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4月

ゴールデンウィーク開始

２月逃げる、３月去る、４月は・・・なんと例えるのでしょう？新学期、新年度、新しい環境でやはりあっという間の一ヶ月ではないでしょうか。昨日今日と半袖で過ごしたいくらいの夏日ですね。ゴールデンウィークは天気に恵まれて開始です。スタジオの書類を整理していたら、1990年当時、某・財団本部の音楽教室に勤めていた時の、保護者の方々から回収したアンケートが出てまいりました。当時の音楽教室では新年度は５月開講。年間で「母の会」という保護者会を定期的に開くことになっていて、まだ２０代だった私は、ほとんどが１０歳以上年上のお母様方を前に心臓がバクバクするほど緊張したことを覚えています。保護者会は学校でもそうですが、大勢の人の前ではご自分の意見を控えてしまう方がいらっしゃるので、ない知恵を絞って、おそらく自作アンケートを考えたのだと思います。するとはたして、ものすごくおとなしいお母様が切実なご希望を持っていらしたり、ニコニコといつも協力的なお母様が耳の痛いご提案をくださったり、書いていただいてこそのご意見をたくさん知ることができました。当時そのアンケートでの収穫がどの程度レッスンに反映できたかはわかりませんが、今読み返してみても、お母様方の、お子様への深い愛情と子育てに対する熱心なご姿勢が見てとられて、頭の下がる思いとともに、当時、言いたいことの半分もおっしゃらなかったであろう全てのお母様方に、むしろ私自身が辛抱強く育てていただいたのだなとしみじみと思いました。大学を卒業して日も浅く、現場での経験も浅い自分が、いい加減な音楽だけはするまい、子供だからこの程度でいいだろうということだけはするまい、と今思えば若気の至りでずいぶんと余裕のないことだったと思います。レッスンではもっとこうすればよかった、あの子にはこういうふうに伝えてあげればよかった等々、後悔先に立たずも多々ありますが、ストイックに音楽と向き合っていた当時の自分が懐かしくもあります。体調を崩し、音楽教室での勤務は丸５年間でしたが、得るものの多い５年間でした。