THE PARTY vol.12 ご来聴御礼
おかげさまでTHE PARTY vol.12は、たくさんのお客様に見守っていただきながら無事に終えることができました。
共演の渡邉辰紀さん、高橋香織さん、昨年に引き続きありがとうございました。
そしてあらためて応援してくださった全ての皆様に、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。
学生時代に一体何を演奏していたんだろう?演奏できたつもりでいたのだろうか?と、
社会に出てウン十年、さまざまな現場でたくさんの体験をして痛感してまいりました。
思い返すと20年以上前になるでしょうか、
年齢的にプライベートでも目の回るような忙しい時に、忙しさは重なるもので
日本中をツアーで回るようなお仕事をいただいていました。
雲の上の大先輩のお仕事で、断る理由はどこにも見つからない夢のようなお仕事でした。
そこで、音楽のイロハのイから教えていただいたように思います。
先輩には「一緒にステージに立つからこうして言うけど、普通は教えてくれないよ?」と
言われていました。寝る時間を削って準備する日々でしたが、あの経験がなければ
今の私は確実になかったと思います。もちろん今でも私自身はたいした存在ではないのですが、
少なくともこうして今でも仲間達と一緒に演奏する場を持てると言うことは、
確実にあの日々があったから。百戦錬磨の仲間達と、最大公約数的になんとか妥協点を見つけてもらい
アンサンブルの機会を得られるのは、かつての先輩に音楽の基本を教えてもらえたからだと、
本当に今さらながら感謝してもし尽くせません。あの日々がなければ、私はとっくに演奏の現場からも
またレッスンの現場からも退いていたことと思います。
その先輩が「『◯◯さんて、本当に音楽がお好きなんですね。普段どんな音楽を聴いていらっしゃるのですか?』
とか聞かれると困っちゃうんだよね。別に特に音楽が好きと言うわけでもないし、普段音楽なんて聴かないしさ。」
とおっしゃっていた時に、先輩でもそうなんだ!と驚きました。なぜなら私も同じだったからです。
音楽が好きとか嫌いとか考えたこともないし、普段音楽を進んで聴こうとも思わないのです。
音楽を聴くということ=仕事であって、癒しでも気分転換でもないからです。
でも今こうして仲間達とアンサンブルをしていると、確実に見えない世界からの力を感じ、
その力に見守られ、導かれて、言いようのない幸福感につつまれます。
音楽(ピアノ)を始めさせてもらえて、また続けさせてもらえて、本当に幸せだなと思うところです。
今の自分から音楽を取ったら、一体何が残るだろうか?とも考えさせられます。
亡父が、まだ私が音楽高校に入ったばかりの頃
「お前にとってピアノは、長い人生この先、ものすごい心の支えになるぞ」と繰り返し言っていたことも
思い出されます。父の予言通りの今を不思議に思います。
こんなふうにさまざまな思いを胸に、このTHE PARTYを続けています。
年に一度ですが、来年もまた開催できるよう精進したいと思います。
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