07
10月

THE PARTY vol.13を終えて

おかげさまで年に一度のシリーズ「THE PARTY」も、たくさんのお客さまにご来場いただき、

無事に終えることができました。ありがとうございました。

今年は娘と娘のお仲間にトニーとマリアになって、華を添えてもらいました。

まったくのシークレットコーナー、突然誰かが乱入してきたかと思った!というお客様もいらっしゃり、

当初の目論見(?)が成功、心ひそかに万歳をしました。

本番ギリギリまで、リハーサルの動画を見て研究していた二人のダンサーにも改めて感謝します。

さて、本番の時に思い出す言葉が2つあります。

一つは大学の恩師のお言葉で「最後の5分まで諦めちゃだめよ」

確かに、今回は前日の夜中まで納得のいかない部分を「リズム練習(!)」しました。

シンプルな曲ほどアラが目立って難しいもの。例えば、サン・サーンスの白鳥のアルペジオなどは

さざなみのように美しく弾くのは本当に難しい。初見で弾けるような曲ほどきちんと仕上げるのは難しいです。

もう一つの言葉は、以前共演したオペラ歌手(テノール)の方の言葉

「持っているもの以上のものは出ない」

本番の舞台袖で、ご自分自身に言い聞かせるようにおっしゃっていました。本当にそうだと思います。

持っている以上のものは出ないのだから、本番直前はいさぎよく腹をくくる。

つまり必要以上に力むこともプレッシャーを感じることもないのですが、

その「持っているもの」が納得できるレベルで、本番で出せるだけの練習は陰で積まなければなりません。

本当はもっとこんなふうに弾けたのになということほど、後味の悪い思いをすることはありません。

背伸びをする必要は全くなく、ただただ自分の持っているものが本番で出せるか。

練習はそのために通らなくてはならない、ただ一つの道です。

「最後の5分まで諦めない」「持っている以上のものは出ない」

この二つの言葉は根本で繋がっているのではないかと思うところです。