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5月

導入期とレッスングッズ


今年は一段と時間の経つのがはやく感じます。やがて上半期が終わろうとしていますね。ゴールデンウィークもあっという間に過ぎ、去年中止〜延期になった、参加予定だった厳島神社のイベントも再びの中止。また緊急事態宣言の延長で、授業を受け持っている学校も、先日、5月いっぱい再びの休校と決まりました。
だからというわけではありませんが、久しぶりにいくつか導入期(三歳〜)のレッスングッズを作ってみました。これはその一つ、黒鍵(2本)の上に乗せるサクランボです。あまり固定したイメージがついてしまうのはよくないので、そこは様子を見ながら慎重に使用しないといけませんが、このサクランボは黒鍵の配列を意識すると同時に、上手に乗せていくためには「指先に神経を行き渡らせる」というトレーニングにもなります。
自分が幼児期に受けてきたレッスンを思い返し、当時のテキスト・ノートを見ると、こうしたグッズは使われていませんでしたが、折り紙を折ってノートに貼ったり、塗り絵をしたり、イメージを広げることをとても重要視していたように思います。たくさんの歌を歌うこと、またカスタネット・タンバリン・トライアングル、といったシンプルな打楽器もよく使われ、リズム感を養うのはもとより「音を出す」ということに集中する「耳」を育ててくれたように思います。演奏するためにはこの「音を聴く耳」の力が何よりも大切です。「ピアノを弾く」という前に、まず音楽と向き合う楽しさ・聴く耳をしっかりと耕すことが、導入期で一番大切なことだと思います。